漫画家のきっかけ・その5

仕事が無事終わりました!
今回も足さんの力に感謝です!!
仕事始めで、のんびり目に始めましたが
来週からしっかりやっていきます!
でも仕事が終わったのに、何かやり残した気になってるのは何故だろう(−−;


打ち合わせはほぼオールOK!
絵がバッチリ入れば面白いものになると思います。
今回のネームは通って嬉しかったですよ。



今日は仕事が終わったのでのんびり書けますよ。
続きは投稿時代の始まりです。


一度載ったのもつかの間、何度か投稿するもハガキが載ることはありませんでした。
でも載ってる人は巧いんですよね・・
何が違うんだろう・・・
自分で書いてて解らないけど、比べると解りやすいんです。
下手なんですよ(−−;
その頃模写はやっても、デッサンの何たるか知らないし
顔が歪んでる、首は長い、ものは細かく書かない、チチはデカイ(^^;
まあ今でも変わらないかな・・・(−−;


それから他の投稿作品を多く見るようになりました。
載ってる雑誌にイラストが載っていたら、逐一目を通し
比べると、決定的に違うものがあります。
イラストセンスが無いんですよ(−−;
それから、自分が心引かれるイラスト作品の構図や服装なんか
色々模写しました。同じ構図を何度も描いて、同じ服装を何度も描いて。


色んな投稿雑誌を買いました。
友達の家にあった物や自分で見つけたもの。
アニメ雑誌などの漫画の描き方講座を探して見つけては、
その通りに描いてみました。
顔の描き方は、こういう描き方ですと書かれていれば、その通りに
ホワイトをベタベタ使うのは最低だと書かれていれば、
その通り・・・と言うかホワイトって何?


友達のうちに行き、絵を描いている姿を見ては
何気なく解らないことは聞いて覚えました。
その頃、トーンという存在を知りました!
それまで、どうしてこんなに点描が綺麗に描けるんだろうと
定規でミリ単位でドットを手書きでやってみたりしてたので
真実を知って驚きです!
こんな便利なものがあるのか・・・
地元には無いので、自転車で隣の市内まで連れ立って
トーンを売っている所を教えてもらい、早速購入・・・
でも当時トーンって高いんですよ。一枚800円とかしてたかな・・・(−−;
ぼったくってんなと思いながら、家に帰って袋を開けます。


初めてのものってワクワクするんですよね!
トーンだけでなく、カッターナイフを使うのも始めてで、
様にならない不器用な持ち方で、まっさらなトーンシートを
自分の絵に当てて、カッターの刃を入れる。
800円の重みと、初めて使う緊張感!
切り絵の様にギリギリの所まで切り取り、剥がして張る。
あまりは切り取り大切に保管(^^;
自分の絵が少し巧くなったような気がしました。


投稿を続けているうちに、ようやく・・・
またポストに厚い封筒が届けられるのです。
またまた嬉しさひとしおです!
そしてその雑誌は、本箱の中に大切にしまわれるのです。
二冊の雑誌が本箱に並ぶと、ふと・・
この本箱が自分の載ったものでいっぱいになったら
どれだけ嬉しくて素敵なことなんだろうという衝動に駆られます。


それからです。手当たり次第に見つけたイラスト募集の広告に向けて
ひたすら絵を描き、送る日々が始まります。
そして、好きな作品にも応援イラストを書いたりして・・・
色々載せてもらいました。今見たら稚拙な絵です。
投稿のペンネームは高瀬翔か、高瀬和美だったかな?
自分で描いてた漫画のキャラクターの名前です(^^;
漫画は同時期に描いていたのですが、まあ完成されることも無く
描き方も知らないので2,3ページ描いては止めてたんですよ(^^;


ハガキを描いてはポストに送り、学校から帰宅するとポストを開ける
そんな日々が続いて行きました。
すると驚きがありました!雑誌によって、送られてくるものが違うんです。
掲載されると本が送られる所が多かったですが、
ある日綾峰宛に薄い封筒が送られてきます。
中を空けると、なにやら数字が描いた紙切れ。
何かわからないので母様に聞いてみます。これ何?
驚いたのは母様です。「これ郵便為替じゃないの!どうしたの!?」
聞くと、これを持って行くと、郵便局でお金に換えてくれるという
金権だったのです!
これが始めて頂いた、綾峰の掲載料になります!
自分の絵がお金になったのです!!


正直味を占めました。
いつの間にか載るのが嬉しいのが、
お小遣い稼ぎになったのは言うまでもありません。
まあ現金な者ですよ(^^;


そんな日々を過ごすうちに、
漫画を描くことが職業なんだという意識が芽生えていきました。
綾峰が人から変わってるねというところは、
描いた絵を人に見てもらうのが好きなところでした。
友達の家での片山愁先生の漫画の出会いから、
自分でも漫画雑誌を良く買うようになりました。
高校時の愛読書は片山先生が載ってらしたウイングス。
捨てるのがもったいなくて、うちの押入れに並んでいきます。
他にも、コミックコンプも読んでたっけかな?


それからあれは高2の夏ぐらいの話でしょうかね・・・・
雑誌は溜まっていくんですけど、綾峰は読むのは好きな作家さんだけという
偏った読み方をしていたんです。
夏休みの日々。
毎日が日曜日、半ば勉強は放棄していました。
絵は描くも、いつの間にか止まってしまった自分の成長と
描いても納得がいかなくなり、絵を描くことが少し辛くもなっていました。
どちらかというと、作家さんの絵を見て漫画を楽しむ。
普通に漫画を読むことに満足してましたね。


言った通り、溜まった雑誌の同じ作家さんを読み返し。
日向ぼっこをしながら、暇を持て余しています。
ふと・・・雑誌を隅から隅まで読んでみるかと、
ウイングスを初めから読み始めます。
そこである作品との出会いが大きく綾峰の進路変更を行います。
作品の名は『パーム』
当時の先生の名前は『伸たまき』でした。
アメリカンナイズ的な絵柄で最初は飛ばしていたものの
その時読んだ衝撃は忘れられません。


漫画なのに、小説のようなストーリー
現実にいるかのようなキャラクター
まるで映画を観ているような気分です!
綾峰はすぐに、押入れに溜め込んだウイングスを全て出し、
取り付かれた様に作品を読み出しました。
キャラが語る一言一言に目をやり、その思いや行動。
伝えられた言葉を、綾峰の心の中に刻み込む様に読んでいくのです。


人生を動かされたような気がしました。
この漫画の中の人達に、生きるとは何かを教えられた様な気がしました。
高校に入り、学校生活を見失い・・・
部活はとても楽しかったです。
でも、どこかその日ばかりを生きている自分。
高校受験を終えて、これからの目標が曖昧だった所に
確信が生まれました。
そして、中学時代の自分の小説を書いていた気持ちが蘇るのです。


自分の中で書いていた事。
それは心の叫びです。


誰かに伝えたい。今のこの気持ちを伝えたい。
この人のように出来るだろうか?
自分には今、何が足らない?


この瞬間、綾峰の中に漫画家へ向かう道が広がります。
漫画家になりたいという夢でなく、
漫画家になって描くんだという信念が生まれるのです。


今日はここまで・・・
話は漫画家になるためのワガママになっていきます。
明日はマガジンの裏話を書くので
よろしくお願いします(^^;